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60歳前後になると、退職後のお金について考える機会が増えてきます。年金は原則65歳から。それでは、60歳から65歳までの間に会社を辞めた場合、雇用保険の「基本手当」、いわゆる失業保険はどのくらい受け取れるのでしょうか。
私自身も60歳が近づき、年金だけでなく、退職後に使える制度を一つずつ調べています。今回は2026年10月5日時点の厚生労働省・ハローワークの情報を確認して、60〜64歳の基本手当を整理してみました。
失業保険は「退職すれば自動でもらえる」わけではない
まず知っておきたいのは、基本手当は単なる退職祝い金ではないということです。離職後、働く意思と能力があり、求職活動をしているにもかかわらず就職できない状態にある人の生活と再就職を支える制度です。
そのため、「会社を辞めた後はしばらく完全に働くつもりがない」という場合は、基本手当の前提と合いません。退職後の予定を考えるときは、この点を最初に押さえておく必要があります。
60〜64歳は、離職前賃金のおよそ45〜80%
基本手当の1日分である「基本手当日額」は、原則として離職前6か月間の賃金(賞与などを除く)の合計を180で割った「賃金日額」を基に計算されます。
60歳以上65歳未満の場合、給付率はおよそ45〜80%です。賃金が低いほど給付率が高くなる仕組みで、単純に「最後の給料の○%」と計算できるわけではありません。
厚生労働省が2026年7月31日に公表した改定では、2026年8月1日以降、60歳以上65歳未満の基本手当日額の最高額は7,830円、全年齢共通の最低額は2,562円です。金額は毎年8月に改定される可能性があります。
月給20万円、30万円ならどのくらい?
厚生労働省のQ&Aでは目安として、離職前の平均月額給与が20万円程度の場合、60〜64歳の基本手当は月額約13.5万円、30万円程度の場合は月額約14.6万円とされています。
ここで意外だったのは、給与が20万円から30万円に増えても、基本手当が同じ割合で増えるわけではないことです。給付率や上限があるためです。実際の支給額は離職票に記載された賃金などをもとにハローワークが決定します。
65歳を境に制度が変わる
60歳前後の退職で特に注意したいのが年齢です。65歳未満で離職した場合の基本手当と、65歳以上で離職した場合の給付は同じ制度ではありません。65歳以上では「高年齢求職者給付金」という別の仕組みがあります。
「何歳で会社を辞めるか」は、給与や年金だけでなく、雇用保険の制度にも関係するわけです。ただし、雇用保険だけを理由に退職時期を決めるのではなく、自分の働き方や生活資金と合わせて考えたいところです。
退職前に確認しておきたいこと
60歳が近づいたら、まず「雇用保険にどのくらい加入してきたか」「退職理由はどう扱われるか」「離職票はいつ受け取れるか」を確認しておくとよさそうです。基本手当を受けられる日数は、離職理由、年齢、被保険者期間などによって変わります。
私は年金や雇用保険の専門家ではありません。だからこそ、退職が現実味を帯びてくる年代の一人として、「知らなかったために手続きを逃す」ことがないよう、制度を少しずつ確認していきたいと思います。
参考資料
制度確認日:2026年10月5日。制度・金額は変更されることがあります。実際の受給資格、給付日数、支給額は住所地を管轄するハローワークで最新情報をご確認ください。



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